Renaissance Vol.2//リメイクジュエリー

こんにちは、Eriです。
約1ヶ月ぶりのブログ更新。

この1ヶ月の間、瞬く間に世界が大きく変わりましたね。
お師匠さんや友人達が住むイタリアの様子や国境を自由に行き来できるヨーロッパが、
日に日に分断されていく現状を見ると言葉にできない痛みと不安を感じています。

見えない敵との戦いに気が滅入る日々ですが、こんな時だからこそ、
何時の時も人々の心のよりどころである「芸術の火」は決して絶やしてはいけないと強く思います。
私も主人も、小さな小さな暖かい「火」を皆さんにお届けし続けたいと想います。

さて、今回のブログも前回に引き続きジュエリーリメイクのお話し♪

第2回”Renaissance”シリーズは「ひとつのジュエリーから3つのジュエリーが誕生する物語」
これぞ、リメイクの魔法ともいえる今回のお話しの始まりは、こちらの目の覚めるような”朱”が見事な血赤珊瑚さんから☆

お父様からの贈り物だというこの血赤珊瑚さん。お母様から譲り受けたチェーンと合わせペンダントトップへと変身させます☆

1から新しくデザインを決めていく作業はいつも、お客様と二人三脚の作業です。
丁寧に会話をしていくその過程で、それまでは思いつきもしなかったアイデアが生まれます。
今回は、まん丸美しい珊瑚の”ボール”を、ダイヤで輝く”光のライン”が飾る・・・そんなテーマにたどり着き、

ご依頼主様のアイデアで、光のラインをプラチナとゴールドの2色使いにすることに♪

このアイデアのおかげで、チェーンの色も金色銀色どちらでも楽しめ実用性がぐんとアップし、
華やかさとより一層の立体感が生まれました☆
珊瑚さんを大切に想う愛を感じますね。

さぁ、ここからが今日のスペシャルです。更なるアイデアも飛び出しました♪ 「指輪部分も再利用できたら」とのご提案!
もちろんです!と張り切った私は、誕生石を用いたブローチペンダント&指輪へのリメイクをご提案しました。

さぁ、とても緊張する工程です。髪の毛ほどの細さの糸鋸を使い、、、全神経を集中させて腕と石座をワンカットでムダ無く切り離します。失敗すると、今ある全てを壊しかねない緊張の作業です。

ふぅ~!うまくいった。
丁寧に丁寧にカタチを整え、切り離した指輪腕のパーツに新しく石爪を立て座を作り、石を留め、指輪の完成です♪とっても軽やか♪

ブローチとなる石座部分は、珊瑚さんが座っていた座のカーブを慎重に広げ、
爪の角度をゆっくりゆっくりとひねって、再形成してゆきます。

ブローチにも、そしてペンダントとしても両用できるように、それぞれのパーツを組み立て…

中央にアメジストさんが座れば完成です☆

リボンのような流れに合うように、ブローチの針にも角度をつけました。

チェーンを通せば、ペンダントに早変わりです♪

元のジュエリーに込められた大切な想いを受け次ぎつつ、そのカタチも保ちながら新しいジュエリーへと再利用。
大切に交わしたアイデアや情熱の分だけ、完成したときの感動もひとしおです☆

1つのジュエリーが長い眠りから覚め、その姿を変えて。一緒に過ごす新しい日々の始まり☆
3つのジュエリーとご依頼主様の日々が素晴らしいものでありますように♪

次回もどうぞお楽しみに!